イノハナブログ

いのはな設計一級建築士事務所によるブログ

神戸の建築見学

 

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今年は清家清生誕100年ということで、学生時代に研究させていただいた清家清作品の一つ、「小原流コンプレックス」を見学してきました。崖地に建っているので、建方(どう作るか)の難しい建物と言えますが、擁壁を建物の一部に取り込み斜面と一体化するように建てられています。
続いて東京工業大学安田研究室による「斎藤准教授の家」を見学させていただきました。お施主様が非常に建築に対して造詣が深く、設計者との出会いや設計のプロセスなど丁寧な説明をお聞きすることができました。外観はRC打ち放しに塗装がなされていますが、カーブを有するタテに伸びやかなプロポーションにヨコのラインとしてスロープと手摺が配されており、モダンなデザインに仕上がっています。
清家作品に「斎藤助教授の家」という名作がありますが、現代の斎藤という名前のつくこの住宅もとても素敵な一品です。たまたま見学できたものでしたが、密度の高い住宅に触れることができて充実した一日となりました。
(写真上:小原流豊雲記念館  下:斎藤准教授の家)





第43回東京建築賞受賞作の見学会

 

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(かなり前になりますが・・)建築士事務所協会が選ぶ東京建築賞の見学会に参加してきました。写真上の「a-blanc」は共同住宅(コーポラティブハウス)ですが、住戸以外の共有空間がゆったりで「廊下」のような画一性が除かれ、路地に入ったような外部の光の入り方が印象的でした。写真下の「BEAMS」は1階にギャラリーのある個人住宅ですが、柱が木造ながらトラスを模した特徴ある鉄骨梁でラーメン構造を構成しており、構造を意匠表現に取り入れた興味深い作品でした。いずれの作品も、お施主さんに満足してもらうことは当然としつつ、新しい建築の在り方を模索する姿勢が感じられるものでした。
(写真上:a-blanc  下:BEAMS)

 

浜松の住宅(イエガタノイエ)竣工

 

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ついに浜松の住宅が竣工しました。
シンプルなかたちと都市的な装いでモダンな外観となりました。インテリアは落ち着いた色調とレトロな照明とすることで、雰囲気のあるものに仕上がっています。当事務所ホームページ(下記)に、ほかの部屋も含めてもっと多くの写真を紹介していますので、是非ご覧ください。

http://www.enoughana.com/homepage/21works007.html

設計から竣工まで2年弱かかりましたが、一つ一つの納まりをじっくり検討し図面を描いてきました。施主の住宅への強い思い、工務店の誠実な協力のおかげでこれらを遂行できたのかなと思います。もちろん、支えてくれた家族やアドバイスをいただいた諸先輩方にもとても感謝しています。これからも一期一会を大切にして、住宅の設計を続けていきたいと思います。

 

 

浜松の現場の仕上工程

 

 

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年が明け、浜松の住宅現場はクロス工事とエクステリアが始まり大詰めです。南側の道路が大きいので十分な光の入るリビングが出来上がっています。造り付けの家具には床と色味を合わせたオイルで仕上げることにしています。エクステリアは道路に面した庭に樹木をたくさん植えています。樹木が道路からの空気や音を浄化することを期待するとともに街の景観が楽しくなるように配慮しています。

 

 

事務所協会の研修

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先日、当事務所が所属する事務所協会の研修として建築見学会に参加しました。東京にある新旧の建築を訪れ、協会に所属する事務所同士で色々と意見交換しました。日々デスクワークに追われており、このような機会でもないとじっくり建物探訪していませんでしたので、息抜きになると同時に勉強になることも多い機会となりました。
(写真上:迎賓館  下:すみだ北斎美術館)

木軸用金物とスリーブのチェック

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木造軸組では柱・梁・筋交を固定する金物が非常に重要です。
金物はメーカーにより差異はありますが
法令(告示第1460号)により強度が定められているものを使用します。
たびたび地震の被害に見舞われている箇所でもあるので
金物が設計図通り施工されているか、チェックは非常に重要です。

また、設備のスリーブも構造体との干渉を避けつつ配置していきます。
断熱を貫通する部分では、断熱・気密を損なわないディテールとなっているか
この点もチェックが必要です。
これらの部分は仕上をされると隠れてしまう部分なので
骨組みが見えている段階でしっかり確認していく必要があり
そのためにも現場へできるだけ通うよう心がけています。

 

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