イノハナブログ

いのはな設計一級建築士事務所によるブログ

小住宅の設計

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構造設計を担当した住宅の躯体検査を行いました。
狭い敷地条件や斜線制限に対応したロフトや吹抜の配置やコンパクトなプランニングは、小さいけれど豊かな空間を、という建築家の思想がよく分かるものです。天井などのフトコロを確保する余裕がないため、勾配のついた構造体が仕上げられてそのまま住宅の勾配天井となります。勾配屋根でいつも悩む水平剛性については、ロフト面に構造用合板を貼ることで確保しています。木造でロフトがあるときは風圧力に対する設計が厳しかったりしますので、構造計算では配慮が必要です。
(写真上:ロフトから 写真下:2階から)

秩父観光

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家族と秩父へ行ってきました。
建築家のデザインした車両=西部の新型特急車両〈Laview〉に乗れるかな、と期待していましたが、残念ながら車両置場で待機している姿を確認したのみでした。そこで、鉄道にはまっている息子の要望を叶えるべく、SLへ乗ることとしました。その雄姿も素晴らしいですが、汽笛を鳴らしながらゆっくり走るので車窓も楽しむことができます。
秩父はリノベされた古いビルもよく活用されていて、近場(練馬なら鉄道で一本)ながらおススメです。
(写真上:SL〈パレオエクスプレス〉 写真下:SL車窓から)

 

 

寺院の美学

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構造設計を担当した寺院の付帯施設の建前が終了しました。
今回は無垢材を現しで用いる構造としています。化粧となる梁はスギと一部ベイマツですが、どちらもいい意味で荒さの感じる表面で、寺院の性格の一つである「禅」の精神ににふさわしい材料かなと考えています。屋根面にはJパネルを現しで用います。これも、構造=化粧となります。火打ちがありませんので、釘の種類とピッチに注意して屋根の水平剛性を確保しました。
木造で構造部材を現しとするときはインテリアのイメージも一緒に検討できるので、「意匠×構造」が実現できるやりがいのある仕事になります。
(写真上:木軸全景 写真下:木軸内観)

 

保育園のインテリア

 

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たまたまですが、写真の保育園の設計をしているころ、自分の子供も近所の保育園に預けることになりました。保育士さんたちは休む暇もなく、子供たちに目を配っています。そんな姿を見ていて、少しでも保育のしやすい園となればと考え設計しました。
まずは、アルコールのボトルやタオルなどを引っ掛けられるパイプやペーパータオルとそのすぐ下にあるごみ箱のレイアウトなど、保育士さんのふるまいに応じた造作家具を設えました。床には水の拭き取りやすいシートを、子供たちの手がよく触れる腰壁にはメラミン化粧板を貼り、掃除のしやすい仕上としました。自然木材の活用も子供たちの感性を磨く意味で捨てがたいですが・・・。明るめの木目調の面材と部分的に配置した柔らかい色のクロスで、和菓子のような落ち着いた色合いにしました。自分の子育ての体験も踏まえつつ、設え、仕上、色合いに「優しさ」の感じられるような保育園になったかなと思います。

http://www.enoughana.com/homepage/21works013.html

(写真:保育園内観)

 

IKIGAIプロジェクト竣工

 

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浜松市の老人デイケアセンターの改修工事が竣工しました。
レッドパインの無垢床材、事業主自作の家具により、木のぬくもりが感じられるインテリアに仕上げています。前面には浜名湖があり、風景を楽しみながら機能訓練したり、食事をしたりできます。地域の人たちも使用できるコミュニティスペースを併設することで、多くの人が利用できる施設となっています。以下のURLで他の写真もご覧いただければと思います。

http://www.enoughana.com/homepage/21works012.html

事業主の「IKIGAI」という事業には、地域を活性化したいという願いが込められています。今回は、事業をどうやっていくのか、という点も一緒に考えながら設計させてもらいました。地域ことを考えると、建築が単なるタテモノ(ハード)ではなく、場の提供(ソフト)となるような設計が求められます。老人デイケアであれば事業規模による介護報酬の違いや社会福祉六法など、建築以外の知識も必要となります。深く社会の仕組みについて考え、それを設計に反映できるようにならなくてはいけないなと思いました。
(写真上下:デイケア内観)

 

新年の抱負

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新年明けましておめでとうございます。
年末年始は地元浜松へ帰り、高校の新年会や同窓会へ出席してきました。
家族と浜松全域を見渡せるアクトタワーの展望階にも上ってきました。
改めて、浜松は地方都市ながら大きい街だなと思いましたが浜松でもっと仕事ができたらいいなと思います。もちろん、関東圏での仕事はさらに充実できるよう、諸方面で奮闘する所存です。
(特に関東圏での住宅設計に注力したいと考えております)
本年もよろしくお願いいたします。
(写真上:浜松市駅南風景 写真下:市川市保育園の木造建前)

浜松市古人見町での改修工事

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現在浜松市で施工中のデイケアセンターです。
高齢者だけでなく、地域の方も集まれるような施設を目指しています。市街化調整区域であったことから建築許可(都市計画法)を取得し用途変更の確認申請をかけています。コスト調整もなかなかに大変でした。しかし、施主である事業主の熱意や施工会社の丁寧な対応に助けられ、徐々に出来つつあります。年明けも早々に現場に行き、状況を確認したいと思います。
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今年はいろいろありました。浜松の住宅が竣工、沖縄の現場も竣工し、都内の新しい設計事務所との協同や、デイケアや保育園の内装設計も手掛けました。来年もいろいろがんばります。
(写真上:改修中 写真下:デイケア完成予想図)