今年は清家清生誕100年ということで、学生時代に研究させていただいた清家清作品の一つ、「小原流コンプレックス」を見学してきました。崖地に建っているので、建方(どう作るか)の難しい建物と言えますが、擁壁を建物の一部に取り込み斜面と一体化するように建てられています。
続いて東京工業大学安田研究室による「斎藤准教授の家」を見学させていただきました。お施主様が非常に建築に対して造詣が深く、設計者との出会いや設計のプロセスなど丁寧な説明をお聞きすることができました。外観はRC打ち放しに塗装がなされていますが、カーブを有するタテに伸びやかなプロポーションにヨコのラインとしてスロープと手摺が配されており、モダンなデザインに仕上がっています。
清家作品に「斎藤助教授の家」という名作がありますが、現代の斎藤という名前のつくこの住宅もとても素敵な一品です。たまたま見学できたものでしたが、密度の高い住宅に触れることができて充実した一日となりました。
(写真上:小原流豊雲記念館 下:斎藤准教授の家)